2014年3月30日星期日

実現されてきたアジェンダ

コラム:「仕事師」イエレン議長とアジェンダの重み=鈴木敏之氏

2014年 03月 24日 10:53 タオバオ代行

<実現されてきたアジェンダ>

歴史を振り返っても、FRB議長にはそれぞれ譲れぬアジェンダがあった。

かつてボルカー氏はFRB議長時代に、大インフレの抑制を成し遂げた。その代償は深刻な不況であり不満も大きかったが、今からしてみればインフレが抑制される時代が長く続き、その間に強い経済成長が達成された。最大の貢献は、金融政策でインフレが抑制できるという認識を醸成できたことだろう。

ボルカー氏から議長職を受け継いだグリーンスパン氏は、インフレ抑制の持続という難事業を果たしながら、自由と市場原理で経済を繁栄させることを実践した。その後のバブル崩壊を経て、今日の評価は厳しいが、少なくとも18年にわたる在任期間の大半は、強い信認、尊敬を得ていた。


その後を継いだバーナンキ氏は大恐慌の研究で名を馳せた学者だが、金融危機後の大不況が恐慌に陥ることを回避した。また、マクロ経済の安定を図るためにインフレ目標を重視し、しかも同目標の導入も果たしている。

ちなみに、中銀総裁がアジェンダを果たす存在であることは、国や地域を問わない。

欧州中央銀行(ECB)は、条約のもとで物価安定の確保が任務である。トリシェ総裁時代のユーロ圏の物価安定は驚異的だ。そして、トリシェ氏からバトンを受けたドラギ現総裁は、債務危機の嵐の中で、通貨統合の瓦解が心配されるようになっていた2012年7月に、ユーロ防衛への不退転の決意を語った。今日、ユーロ圏がデフレに陥っているのではないかとの懸念は強いが、ユーロが瓦解する心配はなされていない。

日本でも黒田日銀総裁が就任し、バズーカ緩和が発動されてほぼ1年が経ったところでインフレ率は予想よりも上昇し、デフレ脱却は絵空事ではなくなってきている。一方、高インフレと戦うインド準備銀行のラジャン総裁は今後、幾多の困難と対峙しなければならないが、就任から短期間で信認を獲得し、足もとではルピーの下落に歯止めをかけることに成功している。

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